下肢静脈瘤とは、脚の血管が浮き出たり、むくみやだるさが出る病気です。
進行すると、皮膚の色の変化や湿疹、まれに潰瘍(深い傷)を生じることもあります。
脚の静脈の弁がうまく働かなくなり、血液が逆流して血管が拡張することで起こります。
成人の約10~20%にみられ、加齢とともに増えることがわかっています。
長時間の立ち仕事や座り仕事など、同じ姿勢が続くことで悪化しやすいことが知られています。
命に関わることはほとんどありませんが、自然に治ることはなく、ゆっくり進行します。
症状が進行すると生活の質に影響することがあります。
足のだるさやむくみ、血管のふくらみ、足首のまわりの皮膚の色の変化などが気になる方は、どうぞご相談ください。
次のような症状がある場合、下肢静脈瘤の可能性があります。
・脚の血管が浮き出ている
・脚がだるい、重い
・夕方になるとむくむ
・脚がつりやすい(こむら返り)
・皮膚の色が変わる(色素沈着)
・湿疹やかゆみが出る
・足首のまわり(くるぶし周囲)に深い傷(潰瘍)ができる
皮膚の変化や潰瘍がある場合は、進行した状態であることが多く、早めの受診をおすすめします。
診断は、主に超音波検査(エコー検査)を用いて、静脈の状態や血液の逆流の有無を確認します。
痛みを伴わない検査で、外来でそのまま行うことができます。
静脈瘤の診断や治療方針を決めるうえで非常に重要な検査です。
弾性ストッキングや弾性包帯による圧迫療法は、むくみやだるさなどの症状を和らげる、基本となる治療です。 進行をゆるやかにする効果も期待できます。
当院では、症状や皮膚の状態、血管の逆流の程度をみながら、患者さんと相談のうえで、治療方針を決めていきます。
むくみの程度や皮膚トラブルにも配慮し、複数の弾性ストッキングや包帯の中から適したものを選択しています。
レーザーを用いて、原因となる静脈を内側から閉じる治療で、現在広く行われています。
皮膚の切開がほとんど不要で、体への負担が比較的少ない治療です。術後の回復も比較的早いことが特徴です。
主に、伏在静脈という太い血管に逆流があるタイプの下肢静脈瘤に対して行われます。
従来の抜去切除術(ストリッピング手術)と比べ、術後の痛みや出血が少なく、治療効果も同程度とされています。
小さな切開から枝の静脈瘤を取り除く手術です。
血管内レーザー焼灼術と併用して行うことが多く、目立つ静脈瘤の改善に有効です。
薬剤を注射して、静脈を閉じる治療です。
比較的細い静脈瘤や、治療後に残った静脈瘤、再発した静脈瘤などに対して行われます。
当院では、患者さんの症状や血管の状態を確認しながら、適切な治療方法を選択します。
どの治療が適しているかは、超音波検査で血管の状態を確認したうえで、わかりやすくご説明いたします。
できるだけ患者さんの負担が少ない治療を心がけています。
症状が軽いうちにご相談いただくことで、より負担の少ない治療を選択できる場合があります。
「これくらいで受診してよいのか」と迷われる段階でも問題ありません。
足のだるさやむくみ、血管のふくらみ、足首のまわりの皮膚の色の変化などが気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。
